羞恥心も個人差。

「我が子のデキが悪くて…」という話しを聞くと、だいたい「そうかしら?」と思います。


私は、小学生の時分、絵に描いたような“デキの悪い子”の完全体でした。


鼻水はトレーナーの袖で拭く。
常にシッポが出てる。
寝癖毎日。
宿題しない。
忘れ物常連。
学校のお便りランドセルの底。
お道具箱ぐっちゃぐちゃ。
クレヨンの半分くらい色がない。残ってる色は折れまくり。
絵の具は蓋がくっついて開かず、横から破けて出てる。そして凝固。
習字の筆はガッチガチもはや小筆。
等々。

ね、今時分なかなか出会えない出来の悪さです。


もちろん親からも、先生からも「キチンとしなさい、みんなちゃんとできてるよ、恥ずかしいでしょ」って言われてたんですよ。…ただねぇ、本人が恥ずかしいって思ってませんからぜんっぜん直らないんですよねぇ。


周りの目は気にしてませんから、そういうの、よくわからないんですよね、だって自分は鼻水トレーナーで拭いても取り立てて不便じゃなかったから。むしろ迅速に拭けますからこんな便利なことはありません。ハンカチをポケットから出して(無論持ってませんでしたけど)拭くより、確実時短ですから。



それでも、知らない内に上記した全ての事例はしなくなりました。
どちらかというと、キチンとしている方だと思います。
でもそれは「自分だけ恥ずかしいから」という理由ではなく、寝癖があったら帽子かぶればいいんだなぁとか、絵の具の蓋は温めれば開けやすいなぁとか、気にいった服を汚したくないなぁとか、そういった理由でクリアしていっているだけで、まぁ本質的な「恥じらい」の希薄は変わってないですね。


本来持っている資質として「羞恥心」にも個人差があるというわけですな。
「みんなができるのに」「みんながしてるのに」というワードに引っかからない子もいるってことです。それは、どんなに周りが言ってもこればっかりは…ねぇ…。


でも、本人なりの違う視点から、クリアしていくことも多々あるもんだということです。


答えに行き着くまでの解き方は、千差万別。
答えに行き着くまでの時間も、また然り。