うつりゆく。
お菓子の本のレシピ、気がつくと
「バターを室温にもどし、クリーム状にします」
になりましたね。
ひと昔前まで
「バターを室温にもどし、ポマード状にします」
が主流でした。
確かに、ポマード状と言われても、ポマード、実際目にしたことがある方はかなり少ないのではないでしょうか。
むしろ、平成生まれの方はポマードという言葉さえ知らないかもですね…
私は小学生でしたか、中学生でしたか、お菓子の本のポマード状の事が気になって気になって、(父親はスプレー派でしたので)母親にたずねても的を得ない返事でスッキリしませんし、今のようにネットもございませんし、辞書で調べてもクリーム状の練りものっぽい整髪料のような想像しかできず、しばらくポマードに囚われていました。
そんなある日、薬局かスーパーか、場所ははっきり覚えていませんが、みつけたのです!ポマードを!
ポマード状、まんまポマード状!
よく言ったもんです!
知ったのはバター→ポマードの順でしたからね、
「マジでバター練ったヤツ!」
と、興奮しました。
それがポマードを目にした最初で最後でした。
でもバターを練る時は、あの1度きりのポマードを思い出しながら近づけます。
なので、自分の手書き(殴り書き)レシピは未だに“バター250g→ポマード”です。
うつりゆく言葉、消えゆくから趣があり、寂しさあり、想い出も含め、味わい深いものです。
皆様の想い出の言葉は、なにですかしら?
わからなくて調べたり、探したり、モヤモヤしてスッキリした想い出の言葉。